素晴らしい世界だ!

令和3年、七月と二十七日、

うまく言葉にできない、

バンド人生で1番の幸せな日だった、

何もかも夢みたいで、

幸せだったはずなのに

断片的にしか思い出せない。


前回見たのは

リバイバルツアーの2019 10/22ぶりだから

643日も経っている。

ずっとずっとこの日を待ってた、

僕がバンドやっている目標、夢

生活も音楽も何もかも、このバンドの曲を聴いて

食いしばって、生きてきた。

やっとまた見れる聴ける拳を上げれると思うと

胸が高鳴った、


あまりに長いスタートまでの立ち時間

買ってからずっとライブでも着続けて

やつれたfutureのTシャツ、

ライブじゃない日にこの服を着て、

ライブハウスに行くことに

少し違和感を感じて、

フロアにいる時はみんな

KOTORIの服を着ていて、

懐かしい気持ちになった


BGMが少しずつ小さくなって、

光が差し込んだみたいな音が

体を突き抜けたと同時に包み込んだ。

何回も何十回もきいた音楽と同じコードで

始まるのか疑いながらも、現れた。

未来が見えた、すごく抽象的であたたかい何か

一瞬だった、自分だったら何もかも必死な顔で

作ってきただろう時間を

あっという間にしてみせられた。

始まったのが嘘みたいだった、

もう自分の夢の中の存在が

何年越しかに帰ってきて、

本当に頭がいっぱいになった、

流れるように自分の肩を抱いてくれた音楽が

イヤホンとは少し違く、大きく、

目の前で流れてた。


新譜のツアー、次に来るのはなんだろうか

春一番か?東京より愛を込めてかな?

そんな一瞬の考えを通り過ぎて

あまりに体に溶け込んでいた三拍子が始まった、

信じられなかった、

もうおとぎ話を夢見る子供みたいな気持ちで

何回も聞いてきた、

そんな訳ないのに、

本当に自分の目の前に現れると思ってなかった

音楽が聞こえた。

憧れにも憧れがいて、それが何年もかけて

形を変えて、僕に届いた、

僕のための曲なんじゃないだろうかって思った

あの時感じた感覚が僕を作って

いつか出会うために歌ってきた、

https://petitlyrics.com/lyrics/2950811


本当に聞いてください、

僕にはあまりにも刺さりすぎる言葉が

何回も何回も飛び出してくる、

高校の追試に向かうバスのなか、

バンドなんてと言いながら、僕の頭の悪さを

力説してくれる教師も、なんとも思わなかった。

この音楽さえあれば後は

全部僕にとっては本当じゃないってわかってた

堪えても少しずつ流れてる涙が、

もう全部溢れた、


本当に夢に出るくらいこのバンドが好きだ

横ティンさんとショッピングモールで服屋をやる夢を見るくらい、ぼくの体を作ってくれた。


目があった気がした、勝手にそう思った

あそこにいた人たちそれぞれに響いて

僕にも届いて、僕が勝手な解釈をして

今まで溜め込んでいた涙が全部溢れた

溢れそうとかそういうレベルじゃないほど出た


その涙を引きずりながら、勝手に上がる腕が

嬉しくなって、後は一瞬だった

最後の曲、YELLOWが鳴った

ライブハウスがどこまでも広がっている気がした

この世界にはあのステージと

あのフロアしかなくなってた

暖かい轟音がなって、

ハウリングを残して終わった、



右手と左手が勝手な何回も叩き合って、

あいだなんて開くことなくもう一度と

神様に願うみたいに続けて叩いた

照明が明るくなる、四人が出てくる。

別れ際の恋人みたいに、後もう一度だけと

願っていたようで

切ないけど本当に嬉しかった。

曲が始まる前、自分のバンドの名前が聞こえた

現実にしてはうまく行きすぎてる単語と接続詞がつらつら、いつも聞いてた声で聞こえて、

「いつかまたここで」

「僕らがbachoを好きすぎて書いた曲を」

と聞こえて、

素晴らしい世界が始まった


誰よりもとかそんなの勝手すぎるけど

絶対に俺は誰よりも大きく腕を振り上げて、

拳を誰よりも強く握った、


気がした


何が起きたのだろうか、

神様が僕に夢でもみせてくれたのだろうか、

いつか出逢あればいいと思っていた夢が

やっと一歩目を踏み出したと思って、

心がいっぱいになった


終演後、挨拶をさせてもらって、

いつも汚く使っていた楽屋に四人がいた

目が泳ぐ、声がすごく小さくなったり

大きくなったり、

鼓動が二年分をはるかに超えた、


「写真を撮ろう!」


僕がいうべき言葉で、

あまりに憧れてた四人に言うのには、

疲れているだろうし

失礼なんじゃないだろうかと

頭を巡らせていた中、聞こえた

すごく小さく拳を握って

あの四人のあいだに立った、

いつも立っているステージが、

いつもよりも遥か大きく感じて、

いままでのどんなライブよりも緊張をしていた

自分ができる感謝を頑張って伝えて、

名残惜しすぎるライブハウスを後にした


そして緊張しすぎてCDを渡すのを忘れた

急いで走って渡しに行った

「終わり方が綺麗じゃなくてすいません」

なんて事言ってた気がする。


生活を続けてきた町が本当に煌めいて見えた

汚いネオンもキラキラ光って、

強い風が追い風に感じた。



2016年、スマホなんか持ってない中学生時代

中学2年生の僕は音楽番組を録画して

それを何回も見ていた。

マギーの先取りズム

19歳のサビが少しだけ鳴って、

その断片的な一部だけが脳に刻まれてた

ずっとバンドをやりたかった、

それでこんなにみんなに応援されるような

バンドができるなんて思ってもいなかった

5年間くらいの時間を経て、繋がった

もう僕には言い訳も何もできない

憧れが憧れへ、誇れるような音楽を使ったように

自慢の自慢にならなきゃいけない

その日のために、僕は風を集め続ける


本当に、本当にゴミみたいだし

応えてくれないけど

苦しいまま堪えてたら突然、希望がやってくる

本当に笑えるほど、素晴らしい世界だ!

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